プチ健康講座

2015.06.01
プチ健康講座 91号
「剤型の事情」
「飲み薬には、錠剤やカプセル剤、散剤(粉薬ともいう)、顆粒剤、その他、液剤やシロップ剤など、さまざまな剤型(薬の形)があります。
錠剤とカプセル剤ではどちらがよく効くかというと、形が違っていても薬の効き目に違いはなく、同じ治療効果をもたらします。ただし、散剤は、カプセル剤や錠剤と違って、薬の成分がむき出しなので、速く吸収され、効果も早くあらわれます。
カプセル剤は、ゼラチンなどでできたカプセルに薬を入れたものです。
カプセル自体の成分や厚さの違いから、胃ですぐに溶けるもの、また、胃では溶けずに腸で溶けるものなど、いろいろ種類があります。このように、効いてほしい場所と時間を設定して作られているのがカプセル剤なので、そのままの形で飲むことが大切です。
早く効果を得ようとして、カプセルを開け中の薬だけを飲む方がたまにいますが、これは厳禁です! 腸から吸収させたいのに、胃や食道で吸収され粘膜を傷つけてしまう恐れがあるからです。
もちろん、アルミ箔の包装は、外して飲んで下さいね。
また、水を使わずに飲む方がいますが、カプセルが食道にくっついて、粘膜に炎症を起こすことがあるので、コップ1杯以上(200mL)の水で飲むようにしましょう。」
散剤は、薬を粉末状にしたものです。水と一緒に飲みますが、口の中に少し水を含んでおいてから飲むと、飛散せず、むせずに飲めます。
水なしで飲むと薬が食道にはりついたり、なかなか溶けなかったりするので、十分な量の水で飲みましょう。
顆粒剤は、薬を粒状に作ったものです。噛みくだかずに水と一緒に飲みます。
顆粒剤より粒が小さい細粒剤もあります。
カプセルはゼラチンでできており、水が少ないと食道の粘膜に付着しやすいので必ず十分な量の水で飲みましょう。
また、カプセルを開け、中の薬だけを取り出して飲まないで下さい。
1回分の量を正確にはかってから服用して下さい。
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